死産のあと、ひとりで抱え込まないために|相談先と支援先

公開日:2026-03-14 更新日:2026-05-01

死産後の不安や悲しみを抱えるご家族に、そっと寄り添う支援のイメージ

死産というとてもつらく悲しい経験をされたあと、深い悲嘆や心身の痛みの中で、この記事にたどり着いてくださったのかもしれません。

この記事は、「なぜ起きたのか」という原因を探るためのものではありません。死産に至る背景はさまざまであり、ご本人やご家族がご自身を責める必要は決してありません。
ここでは、ご本人やご家族が「相談してよい」「支援につながってよい」と感じていただけるよう、公的な相談先や支援の選択肢を整理することを目的としています。

この記事でお伝えしたいこと
  • 死産後は、心身ともに想像以上の負担がかかる時期です。
  • 孤独感や深い悲しみを、ひとりで抱え込む必要はありません。
  • 死産を経験された方への支援は、公的にも母子保健や心理社会的支援の対象として整理されています。
  • 医療機関だけでなく、自治体、就労支援、電話相談、同じ経験をした方との場など、複数の相談先があります。

死産について、まず知っておきたいこと

日本の公的統計では、妊娠満12週以後の死児の出産を「死産」としています。厚生労働省の人口動態統計によると、令和6年(2024年)の死産数は15,323胎、死産率(出産(出生+死産)千対)は21.8でした。

これは数字以上の深い悲しみを伴うものですが、同時にお伝えしたいのは、「決してあなたひとりに起きた特別なことではなく、社会的に支援されるべき大切なケアの対象である」ということです。

死産は公的にも支援の対象とされています

現在では、こども家庭庁をはじめとする公的機関において、流産・死産等を経験された方への支援が整理され、相談窓口、就労上の配慮、給付、産後ケア事業などの情報が案内されています。

自治体によるサポート
妊婦支援給付・自治体相談
医療機関で胎児心拍が確認された妊娠については、流産・死産等をされた場合でも妊婦支援給付の対象となる案内が出ています。申請先・相談先は住民票のある市区町村です。
母子保健での支援
産後ケア事業・産婦健康診査
国のガイドラインでは、流産や死産等を経験した方も産後ケア事業の対象に含まれることが明記されています。利用条件や実施方法は自治体によって異なります。
就労面でのサポート
産後休業・母性健康管理措置
妊娠4か月以降の流産・死産では産後休業の対象となる場合があり、また流産・死産後1年以内は母性健康管理措置の対象となる場合があります。医師の指導内容を勤務先へ伝える仕組みも案内されています。

死産後に起こりうる心身・生活上の負担

死産のあと、心と身体にはさまざまな変化や負担が生じます。これらは異常なことではなく、大きな喪失を経験したあとの自然な反応でもあります。「早く元に戻らなければ」と焦る必要はありません。

起こりやすい状態の例
  • 身体的な負担: 出産に伴う疲労、ホルモンバランスの急激な変化、体調不良
  • 心理的な負担: 深い悲嘆(グリーフ)、自責の念、不眠、強い不安、気分の落ち込み
  • 生活上の負担: 周囲との関わりづらさ、孤立感、仕事復帰への焦りや不安

心身の回復には十分な時間が必要です。無理に前向きになろうとしたり、周囲の励ましに合わせようとしたりせず、ご自身の心と身体を守ることを最優先になさってください。

どこに相談できるか(公的窓口・自治体・医療機関)

つらい気持ちを誰かに話したいとき、あるいは身体の不安があるとき、以下のような相談先を利用することができます。

お住まいの地域で
自治体の相談窓口
こども家庭庁では、流産・死産等を経験された方への相談支援を行う都道府県等の窓口一覧を案内しています。まずはお住まいの自治体の窓口を確認することが現実的な第一歩です。
医療的な不安・ケア
産婦人科・かかりつけ医
身体の回復や今後の妊娠についての相談は、かかりつけの産婦人科や専門外来へ。出血、痛み、眠れない、気分の落ち込みが強いなど、身体面・精神面のつらさが続く場合は、医療機関にご相談ください。
制度を使うときに
勤務先・主治医との連携
休業や勤務時間の短縮などが必要な場合は、主治医の指導内容をもとに勤務先へ相談できます。言葉にしづらいときは、母性健康管理指導事項連絡カードなどの仕組みも参考になります。

同じ経験をした人とつながれる場

「家族や友人にも、この悲しみを分かってもらえないかもしれない」と感じる孤立感は、多くの方が経験されます。

そうしたとき、同じような経験をした方同士が想いを共有できる場(ピアサポートグループや当事者会)が大きな支えになることがあります。こども家庭庁では、相談窓口の案内や、流産・死産等を経験された方への支援情報をまとめています。ご自身のタイミングで、まずは情報を見てみるだけでも構いません。

まだ整理しきれていないお気持ちや、
ご自宅での過ごし方についてご相談いただけます

「今の状態で相談していいのか分からない」「外に出るのがつらい」という段階でも構いません。
ご家庭の状況を伺いながら、ご自宅で受けられる支援や、地域で確認したい制度の整理を一緒に行います。
※訪問エリア:品川区・港区・目黒区・大田区 および近郊

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家から出にくい時期の支援について

深い悲しみの中では、外に出ることや、誰かに会うこと自体が非常につらい時期があります。そうした時期を支えるために、ご自宅にいながら受けられるサポートもあります。

訪問型・地域密着型の支援
  • 訪問型産後ケア: 自治体の制度を利用し、助産師などが自宅を訪問して心身のケアを行います。
  • 自治体相談・伴走支援: 給付や相談支援とあわせて、地域の窓口で今後の支援につなぐ案内を受けられる場合があります。
  • 訪問看護: 医療機関や自治体と連携し、看護師などがご自宅へ伺い、体調管理や日常生活の相談に応じます。

私たちひまわりガーデンプレイスのような訪問看護ステーションも、必要な医療や公的支援につながっていただいたうえで、地域で生活を支える選択肢の一つです。少しずつ日常を過ごせるようになるまで、ご自宅という安心できる場所でサポートを行います。

よくあるご質問(Q&A)

Q. 相談窓口に電話しても、うまく話せる自信がありません。
うまく話せなくても大丈夫です。涙があふれてしまったり、言葉にならなくても、相談員はそうした状況を受け止める専門職です。ご自身のペースでゆっくりお話しいただける場所ですので、まずは「つらい」という一言だけでも構いません。
Q. 仕事への復帰が不安です。どうしたらよいでしょうか。
死産後は身体的・精神的な回復に時間が必要です。妊娠4か月以降の流産・死産では産後休業の対象となる場合があり、また流産・死産後1年以内は母性健康管理措置の対象となる場合があります。無理をせず、かかりつけの医師にご相談ください。
Q. 外出するのがつらく、家から出られません。
家から出られないのは、心身が大きな負担を抱えている自然な反応です。無理に外出する必要はありません。そうした時期には、ご自宅に専門職が訪問する支援や、自治体の産後ケア事業などを利用し、安全なご自宅の中でサポートを受けるという選択肢もあります。

このコラムの作成体制

株式会社グリーンラボ

本コラムは、株式会社グリーンラボが企画・編集し、訪問看護・小児支援に関わる専門職の視点を踏まえて作成しています。

すぐに利用を決めなくても、
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「どこに相談すればよいか分からない」「自宅で過ごす中で使える支援を知りたい」
という段階でも構いません。ご自身のタイミングで、LINEで状況整理のご相談をお寄せください。
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出典・参考情報

※具体的な支援窓口や利用できる制度の詳細は、お住まいの自治体やかかりつけの医療機関にご確認ください。

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