年齢別・訪問看護の具体的な支援事例(未就学・小学生・中高生)
訪問看護の支援は、年齢によって「やること」が大きく変わります。未就学児には食事や排泄のトレーニングなどの生活支援を、中高生には進路の悩みやメンタルケアをと、成長段階に合わせた関わりが必要です。ここでは実際の事例をもとに、年齢ごとの具体的なサポート内容をご紹介します。
この記事でわかること
- 【未就学】生活リズムの土台作りと、療育的な遊び
- 【小学生】登校前の準備や、学校生活での困りごと対策
- 【中高生】親に言えない悩みの相談と、自立に向けた準備
【未就学児】生活の土台作りと「できた!」を増やす
小さなお子さんの場合、看護師やリハビリスタッフが遊びを通して関わりながら、日常生活のスキル獲得を目指します。
| 生活リズムの調整 |
「夜寝て、朝起きる」練習 昼夜逆転している場合、日中に体を動かす遊びを取り入れたり、お風呂の時間を調整したりして、夜ぐっすり眠れるリズムを作ります。 |
|---|---|
| 食事・排泄ケア |
偏食やトイトレのサポート 「特定の食感しか食べない」子への食事形態の工夫や、トイレトレーニングの進め方を親御さんと一緒に考え、実践します。 |
| 療育的な関わり |
ルールのある遊び カードゲームやボール遊びなどを通して、「順番を待つ」「勝ち負けの感情をコントロールする」といった社会性の芽を育てます。 |
【小学生】学校生活と家庭のバランスを整える
就学後は「学校」という社会との関わりが増え、ストレスも溜まりやすくなります。無理に登校させるのではなく、安心して過ごせる準備を整えます。
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Step 1 朝の支度・登校のサポート
「朝起きられない(起立性調節障害など)」お子さんに対し、血圧測定や起床時の声かけを行い、スムーズな身支度の手順を一緒に練習します。
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Step 2 服薬管理の練習
学校で薬を飲む必要がある場合、お子さん自身が管理できるよう、薬のセット方法や飲むタイミングを練習します。
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Step 3 友達関係の悩み相談
学校でのトラブルや友達との関わり方について話を聞き、どうすればうまくいくか作戦会議(ソーシャルスキルトレーニング)を行います。
【中学生・高校生】自立に向けたメンタルケア
思春期は親御さんとの距離感が難しくなる時期です。看護師が「信頼できる第三者」として関わり、本音を話せる場を作ります。
こんな関わりをしています
親に言えない悩みの傾聴: 進路のこと、性のこと、漠然とした不安など、親には話しにくい悩みを否定せずに聞きます。
体調と気分の波の把握: 自分の体調が良い時・悪い時のパターンを知り、無理のない過ごし方を一緒に見つけます。
医療機関への同行練習: 将来一人で病院に行けるよう、受診の手順を練習したり、医師に自分の症状を伝える練習をします。
よくある誤解(Q&A)
Q. 子どもが訪問看護師と遊んでいるだけに見えるのですが?
発達支援の要素が含まれています。
遊びの中には「順番を守る」「手先を使う」「気持ちを切り替える」といった発達支援の要素が含まれています。単なる遊びではなく、お子さんの課題に合わせた療育的なプログラムとして実施しています。
Q. 親は同席しなくていいですか?
ご本人が希望する場合、お待ちいただくこともあります。
年齢やケア内容によりますが、中高生などで本人が希望する場合、親御様には別室でお待ちいただくこともあります。看護師と本人の1対1で対話の時間を設けることは、自立支援の一環として重要です。
出典・参考情報