産後うつかもと思ったときの
相談先と訪問看護でできること
公開日:2026-01-01 更新日:2026-06-23
産後うつかもしれないと思ったときは、まず次の状態を確認してください。
- つらさがいつから続いているか
- 睡眠や食事が取れているか
- 不安が強い、涙が出る、自分を責めてしまうことがあるか
- 赤ちゃんのお世話で、特につらい場面があるか
2週間以上つらさが続く場合や、日常生活に支障がある場合:
出産後に関わっている医療機関、自治体の保健センター、心療内科・精神科、訪問看護ステーションなどへ現在の状況を相談できます。ご本人から連絡しにくい場合は、ご家族からも相談できます。訪問看護の継続利用には、主治医の判断と訪問看護指示書が必要です。
「消えてしまいたい」「死にたい」と感じる場合や、赤ちゃんやご自身の安全を保てない場合は、救急相談や医療機関への連絡を優先してください。
この記事で分かること
- マタニティブルーと産後うつの違い
- 相談・受診を考える目安と、緊急性の高い状態
- 産婦人科・心療内科・精神科・自治体・訪問看護へ相談できる内容
- 訪問看護で伺えることと、利用に必要な条件
- 本人が連絡しにくい場合に、家族から相談する方法と関わり方
妊娠中・産後のこころと
体調について確認できます
睡眠、食事、気分の落ち込み、不安、服薬、通院、育児負担など、現在気になっていることを選んで確認できます。
妊娠中・産後の
こころと体調をチェックする
産後に起こりやすいこころの変化
出産後はホルモンバランスの急激な変化や、育児による疲労・睡眠不足が重なり、誰でもこころが不安定になりやすい時期です。赤ちゃんのお世話をしていても、気持ちが追いつかないことがあります。決して「母親失格」などと自分を責める必要はありません。
マタニティブルーと産後うつの違い
産後直後(数日〜2週間程度)に涙もろくなったり、イライラしたりする状態は「マタニティブルー」と呼ばれることがあります。多くの場合は自然に落ち着いていきますが、症状が2週間以上続く場合や、眠れない・食べられない・自分を責める気持ちが強い場合は、産後うつが関係していることもあります。産婦人科、自治体の保健師、訪問看護などに相談してください。
「育児ノイローゼかもしれない」と感じるとき
「育児ノイローゼかもしれない」と感じている場合も、言葉だけで判断する必要はありません。厚生労働省やこども家庭庁の資料では、育児ストレス、産後うつ、育児ノイローゼは、支援や関係機関との連携が必要になる状態として挙げられています。眠れない、食事が取れない、強い不安やイライラが続く、育児を続けることが難しいなど、実際に起きていることを医療機関や自治体、訪問看護ステーションへ相談してください。
相談の目安(期間・生活への影響・危険サイン)
「病院に連絡すべきか分からない」と迷うときは、以下の状態がないか確認してください。これらが2週間以上続く場合や、つらさが強い場合は、ひとりで抱え込まず、医療機関や自治体の窓口へ状況を伝えてください。
相談・受診を考える目安
2週間以上、気分の落ち込みや不安が続いている
眠れない(寝付きが悪い、早朝に目が覚める)、または食欲がない
楽しみを感じられない、何をするのも億劫(以前好きだったことが楽しめない)
わけもなく涙が出て止まらない、自分を責めてしまう
赤ちゃんをかわいいと思えない、お世話ができない
「消えてしまいたい」「死にたい」と思う(※緊急性が高い状態です)
このような状態が続いている場合は、「まだ頑張れるか」を基準にせず、医療機関や自治体、訪問看護ステーションなどへ現在の状況を相談してください。眠れているか、食べられているか、涙が出るか、赤ちゃんのお世話で特につらい場面はどこかなど、分かる範囲で相談できます。
※日本産婦人科医会のマニュアル等でも、「物事を楽しみにして待てるか(興味の喪失)」「自分を不必要に責めていないか」といった点は、メンタルヘルス不調の重要なサインとされています。
ご家族からも相談できます
「病院に行くほどではないかもしれない」と思っていても、眠れない、涙が出る、不安が続く、赤ちゃんのお世話がつらい、休む時間が取れない状態が続いているなら、相談できます。
ご本人が連絡しにくい場合は、ご家族からもLINEで相談できます。現在の生活状況やご家族の不安を伺い、訪問看護として継続的に関われるかは、主治医の判断と訪問看護指示書に基づきます。
訪問看護で伺えること/主治医が判断すること
心身の不調が続く場合、主治医の判断と訪問看護指示書に基づき、ご自宅に看護師等が伺う「訪問看護」を利用できる場合があります。訪問看護では、生活の場で心身の状態や育児負担を伺います。
| 訪問でできること |
- お話の傾聴:不安な気持ちや育児の悩みをゆっくり伺います。
- 育児サポート:沐浴や授乳の確認、赤ちゃんとの関わり方の相談。
- 体調確認:睡眠・食事状況、服薬状況などを確認します。
- 受診・通院状況の確認:通院中の医療機関の有無や、受診について不安に感じていることを伺います。
|
| 医師・主治医が判断すること |
- 医学的な診断:「うつ病です」等の診断は医師が行います。
- 医師の指示外の医療行為:訪問看護の利用には、主治医の判断と訪問看護指示書が必要です。
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※状態や主治医の指示により対応内容は異なります。関係機関との情報共有が必要な場合は、ご本人・ご家族の同意を前提に対応します。
妊娠中・産後のこころと体調
で気になることを確認できます
睡眠、食事、気分の落ち込み、不安、服薬、通院、育児負担など、現在気になっていることを選ぶと、相談前に確認したい内容を整理できます。
妊娠中・産後のこころ
と体調をチェックする
家族・パートナーができる関わり
身近なご家族やパートナーの理解とサポートは、回復への大きな助けとなります。一方で、ご家族も「どう声をかければよいか」「病院に相談すべきか」で迷うことがあります。ご本人だけでなく、ご家族から現在の様子を相談することもできます。
-
ポイント 1 話を否定せずに聞く
「考えすぎだ」「もっと頑張れる」といった励ましや否定は避け、つらい気持ちをそのまま受け止めて聞いてあげてください。
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ポイント 2 休める環境を作る
家事や育児を具体的に分担し、ママが物理的に休息できる時間を作ってください。睡眠時間の確保はこころの回復に不可欠です。
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ポイント 3 専門家につなぐ
様子が気になるときは、保健センターや医療機関、訪問看護ステーションなどへ、ご家族から相談できます。「ひとりで抱えなくて大丈夫」と伝え、必要に応じて連絡や受診に付き添うことも大切です。
【重要】避けたい声かけ
日本産婦人科医会のマニュアルでも、以下の言葉は避けるべきとされています。
- 「頑張れ」「なせばなる」: すでに限界まで頑張っている人を追い詰めてしまいます。
- 「病気じゃないから大丈夫」: つらさを否定されると、孤立感が深まります。
- 安易な「わかるよ」: 相手のつらさを十分に理解してもらえていないと受け取られることがあります。ただ寄り添う姿勢が大切です。
この記事の作成・確認体制
企画・編集:株式会社グリーンラボ
内容確認:訪問看護ひまわりガーデンプレイス
確認内容:産後の心身の変化、相談・受診の目安、訪問看護の利用条件、家族からの相談、自治体の相談先に関する記載
最終確認日:2026-06-23
産後うつかもと思ったときは、ご家族からも相談できます
「病院に連絡するほどなのか分からない」「赤ちゃんのお世話はしているけれど、自分の気持ちが追いつかない」「家族だけでは休む時間を作れない」。そのようなときは、ご本人・ご家族からLINEで相談できます。現在の生活状況やご家族の不安を伺います。訪問看護として継続的に関われるかは、主治医の判断と訪問看護指示書に基づきます。
※対象エリア:品川区・目黒区・港区・大田区
💬 産後のつらさや
育児負担をLINEで相談
よくある質問
本人ではなく家族から相談できますか?
相談できます。ご本人が連絡しにくい場合は、ご家族から現在の様子、眠れなさ、育児負担、医療機関や自治体への相談状況についてご相談いただけます。緊急性がある場合は、救急相談や医療機関への連絡を優先してください。
訪問看護に来てもらうには診断書が必要ですか?
訪問看護の利用には、主治医の判断と訪問看護指示書が必要です。診断名が決まっていない段階でも、現在のつらさや生活状況についてご家族から相談できます。継続利用の可否は、主治医が診察内容を踏まえて判断します。
産後うつかもしれないとき、相談先はどこですか?
出産した医療機関、かかりつけの産婦人科、自治体の保健センター、心療内科・精神科などへ、現在のつらさや生活状況を相談できます。家族だけで支えきれない場合は、訪問看護ステーションへご家族から相談できます。訪問看護の利用には、主治医の判断と訪問看護指示書が必要です。緊急性がある場合は、救急相談や医療機関への連絡を優先してください。
診断がなくても訪問看護に相談できますか?
診断名が決まっていない段階でも、現在のつらさや生活状況について相談できます。ただし、訪問看護として継続的に利用するには、主治医の判断と訪問看護指示書が必要です。受診前の不安や、ご家族だけで支えきれない状況も伺います。
訪問看護と保険外の生活支援は何が違いますか?
訪問看護は主治医の訪問看護指示書に基づく医療保険等のサービスです。保険外の生活支援は、訪問看護とは別に、見守り、付き添い、保護者の休息、きょうだい対応などを個別に検討するサービスです。医療的ケアや発熱時対応、夜間・早朝対応などは事前確認が必要です。
マタニティブルーはいつまで続きますか?
一般に、産後数日から2週間程度で自然に落ち着くことが多いとされています。ただし、つらさが2週間以上続く場合や、眠れない、食べられない、自分を責める気持ちが強い場合は、産後うつが関係していることもあります。産婦人科、自治体の保健師、訪問看護などに相談してください。
育児ノイローゼと産後うつは同じですか?
同じ言葉として断定できません。厚生労働省の資料では、育児ストレス、産後うつ病、育児ノイローゼは別々に記載されています。名称よりも、眠れない、食事が取れない、強い不安やイライラが続く、育児を続けることが難しいなど、現在の状態を伝えて相談してください。
医療機関や地域連携室から相談できますか?
相談できます。ご本人・ご家族の同意を前提に、産後の心身の状態、育児負担、睡眠、服薬、受診状況などを伺います。継続利用には主治医の判断と訪問看護指示書が必要です。
何を伝えればよいか分からないときも相談できますか?
連絡できます。眠れているか、食事が取れているか、気分の落ち込みや不安が続いているか、赤ちゃんのお世話で特につらい場面はどこかなど、分かる範囲でお伝えください。
出典・参考情報
※本文では一般的に使われる「マタニティブルー」と表記しています。医療・公的資料では「マタニティブルーズ」と表記される場合があります。