家での癇癪・暴言にどう向き合うか(相談の整理)
ご家庭内での癇癪や暴言への関わり方は、状況により相談可能です。まずは「安全確保」を最優先にし、頻度や引き金、前後の体調や環境を整理して、家庭内での対応方針を言語化します。危険が高い場合は、医療機関や自治体窓口等の利用を優先してご案内します。
この記事のポイント
- 家族の安全を守ることが第一優先です。無理に抑え込まないでください。
- 癇癪には「パターン(きっかけ)」があることが多いです。
- 家庭内で対応ルール(距離の取り方など)を統一すると混乱が減ります。
- 一人で抱えず、専門家と一緒に「起きにくい環境」を考えましょう。
まず安全確保(危険サインと相談先)
「このままでは怪我をする」「物が壊れる」という状況は、家庭だけで対処すべきではありません。以下の基準を超えたら、迷わず外部へSOSを出してください。
緊急性が高い危険サイン
自傷行為: 自分の体を激しく叩く、壁に頭を打ち付ける
他害行為: 家族に暴力を振るう、刃物を持ち出す
激しい物損: 家具を壊す、窓ガラスを割る
制止困難: 数時間以上パニックが続き、家族が疲弊しきっている
※危険が迫っている場合は、警察(110番)や救急(119番)への連絡もためらわないでください。
起きる前後の“型”を見つける(記録テンプレ)
癇癪や暴言には、本人なりの理由や法則がある場合があります。記録をつけることで、対策が見えてくることがあります。
| 記録項目 | チェックするポイント |
|---|---|
| いつ・どこで | 夕食前? ゲームを止めた時? 学校から帰った直後? |
| 直前の刺激 | 「勉強しなさい」と言った、音がうるさかった、予定が変わった など |
| 本人の様子 | 眠そうだった、顔色が赤かった、言葉が出にくそうだった |
| どう収まったか | 放っておいたら収まった、抱きしめたら落ち着いた、など |
家庭内対応を揃える(声かけ・環境調整)
お母さんは「優しく」、お父さんは「厳しく」など、対応がバラバラだとお子さんは混乱します。以下のような「我が家のルール」を決めておきましょう。
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Rule 1 安全な距離をとる
興奮している時は言葉が届きにくいです。刺激せず、危険がない範囲で見守る(クールダウン)場所や時間を決めます。
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Rule 2 短い言葉で伝える
長々と説教するのではなく、「叩くのはダメ」「離れます」など、短く具体的な言葉で伝えます。
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Rule 3 できた時を認める
癇癪を起こさずに切り替えられた時や、落ち着いている時間に注目し、肯定的な声をかけます。
訪問看護で扱える範囲/扱えない範囲
訪問看護では、ご家庭に入り、生活環境を含めたアドバイスを行いますが、できることには限りがあります。
- できること: パターンの分析、環境調整の提案、ご家族のメンタルケア、医療機関との連携。
- できないこと: 暴力を力づくで止めること、家族の代わりに24時間監視すること、しつけの代行。
よくある誤解(Q&A)
Q. 訪問看護で癇癪を止めることはできますか?
頻度や強度を減らすことを目指します。
癇癪の「理由」や「きっかけ」を一緒に分析し、環境調整や関わり方を工夫することで、頻度や強度を減らすことを目指します。
Q. 暴言がひどい時、どうすればいいですか?
まずはご自身の安全を確保し、物理的な距離を取ってください。
その上で、興奮が落ち着いたタイミングで「どうしたかったのか」を聞くなど、段階的な対応をご提案します。
出典・参考情報